家庭菜園を始めてから、毎年のように挑戦している野菜があります。
それは――玉ねぎ。
「玉ねぎなんて定番だし、初心者でも育てやすいんじゃないの?」と思っていた数年前の自分に言いたい。
玉ねぎ、全然簡単じゃない。
我が家の家庭菜園史の中でも、玉ねぎは間違いなく最難関野菜です。
毎年このくらいの量を植え付けます。
最初の数年間は、そもそも収穫までたどり着くことすらできませんでした。秋に苗を植えて、「今度こそ!」と期待しながら冬を迎えるのですが、ある朝畑を見ると異変が。
なんと、霜柱とともに玉ねぎの苗が地面から押し上げられているんです。
「え?昨日までちゃんと埋まってたよね?」
まるで誰かが一本一本丁寧に引っこ抜いたかのように、苗が地表にこんにちは状態。慌てて植え直しても、また次の日には押し上げられている…。その攻防を何度か繰り返した結果、苗たちは力尽き、そのまま枯れてしまうのでした。
そんな悲しい経験を何年も積み重ね、今年こそは絶対に成功したい!と、私は対策を考えました。
そう、マルチ作戦です。
苗を植える前にしっかりマルチを敷き、「これで霜柱対策は完璧!」と自信満々。正直、今年ダメだったら、もう玉ねぎとは縁がなかったことにしようとすら思っていました。
そして迎えた冬。
あれ?
押し上げられていない。
毎朝ドキドキしながら畑を確認していましたが、今年は一度も霜柱によって苗が押し出されることがありませんでした。
「やったー!!ついに攻略法を見つけた!」
……と思ったんです。
春になり、葉もそれなりに育ち、「これは期待できるぞ」と収穫の日を楽しみに待っていました。
そしてついに収穫。
土の中から姿を現した玉ねぎを見て、私は思わず二度見しました。
……え?小さくない?
いや、小さい。
想像していた「スーパーで売っている立派な玉ねぎ」ではなく、そこにあったのは、かわいらしいサイズの玉ねぎたち。
その大きさ、例えるなら――ピンポン玉。
掘っても掘ってもピンポン玉。
見渡す限りピンポン玉。
一瞬、「これ、玉ねぎの赤ちゃんを間違えて収穫しちゃった?」と思いましたが、どうやらこれが完成形らしい。
確かに可愛い。ものすごく可愛い。
小さな玉ねぎがコロンコロンと並んでいる姿なんて、むしろ愛おしいくらいです。
でもね。
違うんです。
私が求めていたのは、可愛さではなく大きさなんです。
このサイズだと、皮をむく手間と可愛さが比例しません。
むしろ、このまま丸ごとシチューやカレーに入れたらちょうどいいサイズ。家庭菜園というより、おしゃれレストランの付け合わせ野菜みたいになってしまいました。
それにしても、なぜなのか。
霜柱問題はクリアした。
冬越しも成功した。
ちゃんと収穫もできた。
なのに、なぜピンポン玉。
玉ねぎって、一体どこで大きくなるタイミングを迎えるんでしょうか。
家庭菜園を始めて何年も経ちますが、玉ねぎだけはいまだに攻略法がわかりません。
毎年「今年こそ!」と思い、毎年新たな失敗を発見する。
もはや玉ねぎ栽培は、野菜作りというより研究に近い気がしてきました。
でも、不思議なことに、失敗すると余計にリベンジしたくなるんですよね。
ということで、来年もきっと私は玉ねぎを植えるでしょう。
そしてまた、「今年こそ成功するはず!」と言っている未来が、すでに見えています。
……ところで、玉ねぎって何回失敗したら成功する野菜なんですか?
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